P6080187
 白猪森を登ってから、お隣にある愛宕森に向かった。愛宕森は小手森城址で国道349号には大きな案内板がある。地形図に愛宕森とあり四等三角点を持つピークだ。小手森城は戦国時代に岩代町にあった大内定綱が城主の小浜城の支城で、この城を守っていたのは家臣の菊池顕綱であった。天正13年(1585年)に伊達政宗の攻撃により落城、政宗は兵と共に城にこもった農民の老若男女を合わせ800余名のすべてを斬り殺したとある。その後伊達政宗から功績を認められ小手森城を与えられた石川弾正は、天正16年(1588年)伊達政宗に反旗を翻し、小手森城は再度伊達政宗に攻撃され落城、500余名が討ち取られたという。この悲惨な歴史は「小手森城の撫で切り」として語り継がれている。これ以降は小手森城が史料に表れることはなく、廃城になったといわれている。今は山頂に村社愛宕神社が祀られ、北東側に一段下がったところに供養塔などの石塔群がある。なお、いまでも山城の石垣や郭などが残っている。

<山名> 愛宕森(あたごもり)464.0m四等三角点峰
     <小手森城址(おてのもりじょうし、おでもりじょうし)>
<山行期間> 2021年6月8日 (火)
<コースタイム>
鳥居・参道入口(14:32)→愛宕森・愛宕神社(14:46,14:50)→常盤神社(14:55)→鳥居・参道入口(15:03)
<メンバー>
和○(単独)

鳥居をくぐり道路を横切って参道を登っていく
P6080191
朽ち果てた石塔がある
P6080192
愛宕神社への石段
P6080194
常盤神社からの道を合わせる
P6080197
山頂に建つ村社愛宕神社
P6080199
 愛宕神社参道の入口に車を駐めて歩きだす。前回愛宕森を訪れたときは地元の方が刈り払いをされていて、ここは歴史もあり皆さんから大切にされている場所だ。参道は山頂の愛宕神社まで一直線についている。途中から石段になり、右から常盤神社からの道を合わせる。急な石段には手摺りも付いているので下りも安心だ。

「悲劇の小手森城(おてのもりじょう)」の説明板
P6080200
神社の脇に四等三角点(点名:愛宕神社)
P6080201
山頂から一段下がったところの石塔群
P6080203
振り返って愛宕神社を見る
P6080209
 参道入口から15分ほどで山頂に達する。神社の脇には四等三角点があり、左側には「悲劇の小手森城」の説明板がある。山頂から一段奥に下がったところに石塔群があるので寄ってみる。

参道石段の途中から常盤神社に向かい、左斜面に「百庚申」の案内板
P6080210
常盤神社
P6080211
石段を下って道路に出る
P6080214
愛宕神社の参道入口に戻る
P6080216
 戻って石段を下り常盤神社へと向かう。道はトラバースするように下るが、左斜面に「百庚申」の案内板がある。山中に庚申塔があるのだろうが、斜面が急なので立ち入らないで通過し常盤神社に出る。石段を下ると舗装路に出るので右に折れて愛宕神社の参道に戻った。

<概念図>
20210608_愛宕森_fig001
<GPSトラック>  往路=赤 復路=青
愛宕森
2021.06.08_愛宕山(地理院地図)