azup_14
 今でも通れるのだろうか。かつてあった佐原から駱駝の尾根に向かって付いているブル道を今日は都○さんにお付き合いしてもらいパイロットの6号支線から浄土平まで歩いてみることにした。途中から小雨が降り出し、吾妻小富士の麓では雹も落ちてくる始末。雨、雹、晴れ間とめまぐるしく変わる天気だったが吾妻小富士の外輪まで登りひと滑りすることができた。

<山行期間> 2022年3月13日(日) 
<コースタイム>
パイロット6号支線(7:39)→ブル道(8:05)→鍛治屋川(8:52)→白津川(9:48,9:54)→吾妻小富士火山観測局(10:04)→登山道出合(10:09)→浄土平(11:26)→吾妻小富士(11:36,11:46)→浄土平(11:50)→休憩(12:07,12:26)→白津川(12:39)→鍛治屋川(13:00)→6号支線車デポ地(13:25)
<メンバー>
L和○、都○

 今パイロット(吾妻小富士国営農用地開発事業・吾妻地区)では大規模太陽光発電設備の工事が行われている。かつての農地跡には想像もつかない数の太陽光パネルが設置され、その工事はまだまだ終わりそうも無い。工事がお休みの日曜日を狙って登ることにした。(平日も車は入れるが工事の邪魔にならないよう駐車すること)車は6号支線を少し入ったところの工事現場入口付近に駐めた。除雪もここまでである。

今日は日曜日で工事もお休み
azup_01
6号支線から6-2支線へ
azup_02
カラマツの造林地を進む
azup_03
6-2支線からブル道に入ると昔の福島営林署の山火事防止の看板がある
azup_04
ブル道(作業道)はまだしっかり残っている
azup_05
 6号支線にはスノーモービルとスキーのトレースが残っていた。人のことは言えないが、わざわざこんな所にスキーで来る人もいるんだと感心する。6号支線を少し進むと6-2支線が右に分かれる。トレースは6号支線をそのまま進んでいるので私たちとは目的が違うようだ。
 6-2支線はカラマツの造林地を進む。鍛治屋川の枝沢のところから右のブル道(作業道跡)へと足を踏み入れる。雪に覆われているので道形はわからないが入ってすぐの所に福島営林署の山火事防止の看板があり作業道跡であることがわかる。少し進むと道形がハッキリしてくる。幅もほどほどにあり下りも何とか滑ることが出来そうだ。
 ブル道に入って50分ほどで道は左に折れ鍛治屋川を過ぎる。川床がわからないぐらいなので下りに使えるかと思ったが帰りに確認したところ鍛治屋川は途中深く切れ込んでいるので登ったところを戻るのが無難のようである。
 鍛治屋川から白津川までは1時間、ほぼ道沿いだがブル道は倒木もあり時々脇の樹林帯を歩く場面もあった。このルートはブル道だけあって急坂は無い。白津川まで来て初めてザックを下ろして休憩を取った。この先は白津川を遡行した時に通ったことがあるので道がハッキリしていることはわかっている。樹間もほどほどに開いているので歩きやすい。10分ほど進むとソーラーパネルと八木アンテナの付いている気象庁の火山観測施設(吾妻小富士火山観測局)に着く。ここまで来ると微温湯温泉から登ってくる登山道まではすぐである。 

気象庁の火山観測施設(吾妻小富士火山観測局)
azup_06
微温湯温泉からのトレースを合わせる
azup_07
吾妻小富士の山頂部が見える
azup_08
駱駝の尾根も見えてきた
azup_09
駱駝の尾根と一切経山
azup_10
一切経山が近づいてきた
azup_11
磐梯吾妻スカイラインに出る
azup_12
 吾妻小富士火山観測局から5分ほど歩くと右から微温湯温泉からの登山道を合わせる。顕著な出合では無いので見逃しそうだが、たまたまスキーのトレースが残っていたので出合とわかったぐらいである。少し進むと吾妻小富士の山頂部が見えるようになる。駱駝山の尾根も遠くに見える。まだ10時30分にならないので何とか浄土平まで行けそうだ。
 一切経山が近づいてきた。スカイラインももうすぐだ。吾妻小富士の裾は雪が消えているので一旦道路に出てからショートカットして浄土平へと向かう。東吾妻山が見えてきた。

手前が浄土平の施設、奥が東吾妻山
azup_13
まだ雪に覆われている浄土平に到着
azup_14
吾妻小富士には辛うじて雪が残っていた
azup_15
 浄土平には11時50分到着。吾妻小富士の西斜面にはまだ雪が残っていた。時間もあるので外輪まで登ってひと滑りすることに。外輪に出ると東側の1707mの山頂部が見える。振り返ると一切経山が目の前に、東吾妻山も間近に見えた。東吾妻山側が暗くなってきた。いよいよ天候は下り坂のようだ。シールを剥がして滑降の準備にかかる。標高差は70m、滑ってもあっと言うまだが帰りの滑りは楽しめそうも無いので爽快感を味わう唯一の斜面だ。(気温が高く雪は重かった)

吾妻小富士の外輪まで登った(奥が山頂部)
azup_16
振り返って一切経山を見る
azup_17
天気は下り坂、東吾妻山が霞み始まった
azup_18
吾妻小富士をひと滑り
azup_19
微温湯温泉へ続く夏道まで下がる
azup_20
 浄土平までひと滑りし、浄土平から登山道までは気温が高くシュカブラが酷いので滑りにくい所もあるが雪は繋がっている。姥滝沢の三俣の左俣上部で昼食休憩を取りワックスを塗り直した。その後は滑りやすいところはブル道を滑り、掘られているところや木々が邪魔なところはブル道から離れないように脇の林間を下った。

所によってはブル道脇の林間を滑る
azup_21
パイロット6号支線の車デポ地点に戻って山行を終える
azup_22
 下りは早い、火山観測局、白津川と順調に高度を下げ鍛治屋川まで来て13時ちょうど。鍛治屋川を滑べられないものかと確認してみたが沢は深くえぐられている所もあり登ってきたブル道を戻るのが無難のようだ。素直にブル道を下り6-2号支線に出ると道幅は広くなって滑りやすくなる。13時25分車デポ地点に戻り山行を終えた。
 ブル道は思ったよりハッキリしていて冬期に登りで使うには問題は無さそう。下りでは掘られているところや倒木があったり、また林間も幅が狭いところもあるので慣れていない人だと大変かもしれない。記録としては面白いと思うが滑りを楽しむルートでは無い。スカイライン建設当時に使用されたこのブル道に興味を抱いて58年目のちょっとした冒険、思ったよりも楽しく歩くことが出来た。

<GPSトラック>
吾妻山・吾妻小富士
往路=赤 復路=青