
飯舘村小宮から新田川に沿って進み野手神へと向かう。Googleマップでは野手上ダムと表記されている風兼(ふかね)ダムを目指す。「野手上山遊歩道」の大きな案内板が目印だ。鋭角に左に折れると野手神山神社の大きな鳥居が見える。ここが野手上山の登山口になる。
<山名> 野手上山(のてがみやま)628.1m三等三角点峰
<山行期間> 2022年3月27日 (日)
<コースタイム>
野手上山登山口・大鳥居(10:58)→金華山(11:23)→野手上山(11:41,11:46)→尾根分岐(12:00)→ケヤキの森・休憩(12:18,12:31)→糸滝分岐・風兼ダム脇(12:48)→野手上山登山口(13:04)
<メンバー>
L和○、和け
出発点となる野手神山神社の鳥居

野手上山の遊歩道案内板

造林地に入る

コナラ、ミズナラなどの落葉広葉樹林は伐採跡の二次林である

急斜面を登って金華山へ

地名は野手神、山名は野手上山、神社の名前は野手神山神社、風兼ダムは今ではGoogleマップに野手上ダムと表記されるようになった。多生紛らわしい。
先客がいたので車を神社の拝殿前に置かせてもらった。地元の方がこれからモモの苗木を植えると言う。たぶんハナモモのことだと思う。大鳥居の脇にはシダレザクラがあり4月末が見頃になる。身支度をして登り始める。プレハブの拝殿の後ろには以前からの祠があり、登山道は左側の階段を登って造林地へと足を踏み入れる。
高度を上げていくと落石注意の看板が出てくる。植生がコナラなどの落葉樹林に変わり、今の時期は葉が落ちているので林の中は明るい。急斜面は間伐材の階段で手すりのロープが付いているところもあるが、整備されて久しくだいぶ朽ち果ててしまった。遊歩道が整備されるだいぶ前になるが最初に野手上山を訪れたときには伐採跡地がブルで削られ山肌が露わになっていた。長い歳月は落葉樹の二次林として見事に再生してくれた。ほどなく金華山のピークに着く。以前あった金華山の石碑は黄金山大神の後ろに隠れるように置かれている。
黄金山大神の石碑が建つ金華山

主尾根に上がると小さな祠がある

野手上山の山頂は近い

山頂に建つ社と展望台

展望台からの眺め

山頂へは一旦コルへと下り登り返す。途中には炭焼き窯の跡も見受けられる。標高差80mほどの急坂を登って行き尾根伝いの平坦な道になると小さな石の祠がある。以前は北西側から登ってくる踏跡もあったが今では形跡も見当たらない。野手上山の山頂はもうすぐである。
野手上山の山頂には社(野手上山神社)があり、中には3つの小さな石の祠がある。摩利支天、古峰、山神の祠は以前からあり、社は後で建てられたものである。三等三角点は社の脇にあり「うつくしま百名山」に選定されてから建てられた展望台もある。ただ展望台は長い歳月のうちに木が痛んでしまい壊れそうなところもあるので注意したい。
樹木名のプレート

サワグルミの森への分岐点

山頂で少し休んで下山することに。帰りはケヤキの森を経由して戻ることにした。山頂部から東へ向かって下ると道はつづら折れに下ってゆく。15分もするとサワグルミの森へ向かう道とケヤキの森経由で野手上(風兼)ダムに下る道の分岐のコルに出る。どちらの道もハッキリしている。サワグルミの森経由で新田川の遊歩道に下ると時間がかかるので周回して登山口に戻ることに。
モミの林

ケヤキの森

作業道からダムへと下る

糸滝方面は東北電力のゲートがあり徒歩のみ通行可能

右に折れケヤキの森へと向かう。最初は気持ちの良い落葉樹林の中を緩やかに下って行く。モミの林からやがてケヤキの森へと変わる。日だまりを見つけて昼食休憩にした。道はしばらく山腹を巻くように進み勾配が増して下って行くと導標があり道は右に折れる。さらに下って行くと糸滝との分岐に着く。ここは車も通れる道幅で、左は一般車乗り入れ禁止の比曽川から新田川へ向かう糸滝への遊歩道になっている。ナラの森コースから新田川渓谷を通り糸滝を見学してからここに戻ることも出来る。
この道はかつての原町森林鉄道新田川支線跡であり、道は助常林道へと繋がっている。また、新田川の下流には東北電力石神発電所があり、この遊歩道は東北電力の緊急車両用の道でもある。
野手神国有林の看板

ここは水源かん養保安林に指定されている

野手上ダム(風兼ダム)

ダムの底は現在除染作業中

フキノトウ

このエリアは野手神国有林になっていて磐城森林管理所の管轄になっている。かつて森林鉄道が全盛期だった頃のなごりでもある。糸滝分岐から道路を歩いて登山口に戻る。野手上(風兼)ダムでは現在ダム底の除染作業中である。歩くこと15分で車を置いてきた野手神山神社・野手上山登山口に戻ることができる。
4月下旬にはフデリンドウやヒトリシズカなども花を付けるようになる。もう少し遅い時期に訪れるのが良いのだが、花の季節は春スキーと重なり、思ったようには動けないものだ。
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