
後生掛湯治山行の最終日は焼山(秋田焼山)に登ることにした。何とか天気が持ってくれるだろうと期待していたが、朝方の天気予報ではお昼頃から雨の予報で、八幡平市では雪の予報だ。行けるところまで行ってみようと予定通り登ることに。
後生掛温泉から玉川温泉までは車で30分ほど。国道341号の夜間通行止めは前日の夕方から解除されたので時間を気にすること無く玉川温泉手前の叫沢バス停まで移動することが出来た。バス停とその近くに駐車スペースがあることは調査済み、駐車スペースが無いときには玉川温泉の県営有料駐車場に車を駐めて1kmほど戻るか玉川温泉の夏道の登山口から雪が出てくるところまでスキーを背負って歩くことになる。
<期日>2022年4月29日(金)
<山名> 焼山(秋田焼山)
<メンバー> L和○、坂○、鈴よ
<コースタイム>
叫沢バス停(7:57)→取り付き点(8:01,8:03)→休憩・標高1150m(9:07,9:14)→標高1340mヤブ漕ぎ開始(10:02,10:20)→登山道(10:48,10:57)→焼山(11:05,11:08)→標高1230m・滑降開始(11:31,11:43)→取り付き点(12:14)→叫沢バス停(12:21)
叫沢バス停の近くの駐車スペースに車を駐め、国道341号を玉川温泉方面へ200mほど下ると法面が無くて取り付けるポイントがある。すぐにスキーを履いて歩き出す。尾根に乗ると緩やかな斜面をノンビリと歩いて焼山を目指す。雪はしっかり残っているので適当に夏道と平行しながら進む。
叫沢バス停から歩き始める

法面が無くなる場所が取付点

尾根に乗るとまだまだ雪は残っている

ブナ林を尾根伝いに進む

ほぼ夏道に沿って登って行く

気持ちの良いブナ林が続く

ブナ林帯を抜けると樹間の開けたオオシラビソに変わる

周りは気持ちの良いブナ林で新芽が吹き出したらさぞかし綺麗なことだろうと思う。何処までも緩やかで距離はあるものの高度は一向に上がらない。叫沢左岸の尾根に沿って登って行くので迷うことは無い。植生がブナ林からオオシラビソに変わり、山頂部が木々の間から見えるようになると幾分勾配が出てくる。振り返ると森吉山が間近に見える。
振り返ると森吉山が見える

焼山は標高が低いので雪の減りは早いようだ

雪が途切れてヤブ漕ぎを強いられた

いよいよ勾配が増してきたのでスキーアイゼンを付けて登ることに。思ったよりも雪解けが進み10日ほど前とはだいぶ違う。ここで夏道を選択すれば良かったのだが、4月17日の時点では山頂までしっかり雪が残っていたので余り考えずに進んでしまった。これが失敗で高度を1340mまで上げたところで雪は途切れてしまいヤブ漕ぎをして登山道に出ることに。すぐに登山道に逃げられると思ったが、背の高い密生したネマガリダケはスキーを背負っていることもあってとんでもないアルバイトを強いられる。距離にして30mほどのトラバースに30分も費やしてしまい、あげくの果てに雪まで降り出した。完全に判断ミスである。同行してくれたメンバーには大変な思いをさせ反省しきりである。何とか登山道に出て、まだ時間はあるので山頂を踏んでから下山することにした。
名残峠方面

焼山への分岐標識

焼山の山頂標識、10日ほど前から比較すると1mほど雪が融けてしまったようだ

山頂まではあと150mほどの距離、雪も降ってきたので急いで山頂へと向かう。名残峠の分岐から右に折れて進むと一面雪に覆われた焼山山頂である。17日に来たときには雪に覆われ確認できなかった山頂標識は雪解けが進み1mほど出ていた。これでは山頂まで雪が繋がっていないのは当然だ。標高が1366mの焼山はこのところの気温の上昇によって一気に雪解けが進んだようだ。雪がみぞれに変わらないうちに下山することにしよう。
夏道の旧登山道分岐(旧道は落石の危険があるため立入禁止)

夏道を下って高度を下げる

標高1230mまで下げてから滑降を開始した

ブナ林帯は樹間も開いているので滑りやすい

雪は汚れてきたが滑るに支障は無い

取付点に戻った

天気は一気に崩れ始まったが道路まで戻ってひと安心

スキーを背負ってバス停に戻る

山頂から雪が出てくる標高1230mまで夏道を下り、行動食を口にしてから滑降を開始した。ザラメ雪は良く滑ってくれる。途中に急斜面は無く快適にツリーランしながら高度を下げ、取付点には12時14分に戻った。行動時間はヤブ漕ぎも含めて4時間30分、判断ミスが無ければ3時間ほどで往復できたと思う。
春の時期だと後生掛温泉からベコ谷地を経由して栂森のコースや大場谷地から火口の外輪までの記録が見受けられる。登山道の無いルートでは雪が途切れたところで折り返すことになるが、無理して山頂まで登らなければ結構楽しめそうだ。機会があれば今度は大場谷地から登り滑ってみたい。
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