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花塚山は川俣町と飯舘村の境に位置する。阿武隈高地は隆起準平原の高原状の山地で、長い間の浸食によって老年期のなだらかな地形になったと言われている。山中には巨岩、奇岩が多く、山頂へ向かう途中には烏帽子岩、行者戻しの岩、座禅岩、胎内くぐり岩などがあり、稜線上にも大岩が点在する。また、大黒様や姥神様などの石神仏があったり、中央御室岩など信仰との関わりを思わせるものも多い。

<山名> 花塚山(はなづかやま)918.2m二等三角点峰
<山行期間> 2022年8月2日(火)
<コースタイム>
花塚の里駐車場(8:20)→放鹿神社(8:33)→中央御室岩(9:02)→尾根分岐(9:20)→花塚山(9:34,9:44)→花塚台(9:58)→比曽堺(10:09)→北峰(10:21)→堅石(10:36)→比曽堺分岐・水場(13:39)→1号休憩所(11:27,11:32)→放鹿神社(11:47)→花塚の里駐車場(12:01)
<メンバー>
和○(単独)

 花塚の里の駐車場は除染作業が始まってから除染廃棄物の仮置場になって使えなかったが、一昨年から使用できるようになった。身支度をして遊具などがある花塚の里の中を登って行く。以前は子ども達の遊ぶ声が聞こえたり、芋煮会などで頻繁に使用されていた場所だが、原発事故以降に私は子どもの姿を見たことは無い。それでもここは初期段階で除染作業が行われた場所でもある。花塚山は2011年10月から毎年放射線量調査を継続していたエリアで、2020年計測時には半減期に入り顕著な線量の変化は見られなくなった。

2020年10月の記録


今日の放射線量は0.07μSv/h
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除染廃棄物仮置場になっていた駐車場も一昨年から再び使えるようになった
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マツヨイグサ
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ツユクサ
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ムラサキツメクサ(アカツメクサ)
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使われなくなって久しい滑り台
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ウツボグサ
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ギボウシ
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参道の鳥居
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放鹿神社
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社殿の脇が登山口
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 歩き始めるとマツヨイグサやツユクサなどの夏草が花を付ける。いつ来ても何かは咲いているので楽しい。参道の鳥居をくぐると登山口となる放鹿神社に着く。まずは右の尾根伝いに花塚山を目指そう。登山道を行くとスギの造林地からアカマツの林に変わる。道は岩を縫うように付いていて烏帽子岩や大黒様などが出てくる。行者戻しの岩にはクサリが付いていて登ることが出来る。岩の上に立つと足下は15mほどの屏風岩が切れ落ちている。向かい側には仙人岩が見える。迂回路もあるので岩場が苦手な人でも歩ける。

花塚山は国有林である
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最初に出てくる岩が烏帽子岩
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大黒様
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行者戻しの岩
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中央御室岩への入口
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姥神様
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中央御室岩
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胎内くぐり岩
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気持ちの良いミズナラなどの落葉広葉樹林
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稜線分岐(左が花塚台、右が花塚山)
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 放鹿神社から30分ほどで中央御室岩への道を左に分ける。分岐のところには姥神様が鎮座する。ここが尾根までの中間点になる。行合道は小綱木への分かれ道、続いて鎮護の岩、座禅岩、御鏡岩と岩場が続く。急坂が終わり、アカマツやミズナラなどの混交林の中をゆっくり登っていくと稜線の分岐に出る。ここは花塚山と花塚台の分岐で、まずは花塚山へ向かうことにする。

稜線にも巨岩が連なる
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富士見岩まで来ると山頂はすぐである
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ヨツバヒヨドリとアサギマダラ
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山頂からの眺めも良い
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花津山の山頂部
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山頂にある二等三角点(点名:巌部山)
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山頂標識
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 尾根伝いにアップダウンを繰り返しながら、10分ほど進むと右側に富士見岩がある。以前は名前が無かったが、ここから富士山が確認できたことから富士見岩と名付けられた。二等三角点のある花塚山の山頂はここからすぐである。山頂手前にはユツバヒヨドリが花を付け、アサギマダラがたくさん舞っていた。ちょうど良いタイミングで訪れたようだ。夏は夏で楽しみがある。

アップダウンしながら花塚台へと向かう
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花塚台からの眺めも良い
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花塚台にある護摩壇岩
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護摩壇岩の脇にある3号休憩所(四阿)は朽ち果てて立入禁止となっている
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ヤマユリが咲く
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 山頂を後にして尾根伝いに花塚台を目指す。花塚台の岩の上に立つと見晴らしは最高で、吾妻山や安達太良山が峰を連ねる。ここにも胎内潜り岩があり、クサリの付いた護摩壇岩もある。護摩壇岩の脇にある3号休憩所(四阿)はトラロープが張られて立入禁止になっている。手入れがなされていないので老朽化が激しく板が腐ってしまっている。箱物の管理は整備を継続しなければ朽ちてしまうので難しい。今は指導標の整備や刈り払いなど程良い管理がなされているので理に適っていると思う。ヤマユリもきれいに咲いていた。

比曽堺
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北峰に建つ2号休憩所、ここも立入禁止だ
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 花塚台から尾根に沿って北に向かって下って行くと飯舘村からの比曽堺の十字路になる。今では飯舘からの道は歩く人も無く藪化して使えない。比曽堺の放射線量は今でも高く1μSv/hからなかなか下がってくれない。
 次はコルから北峰へと向かう。10分ほどの登り返しで北峰に着く。特に展望があるわけでもなく、2号休憩所(四阿)の老朽化が酷く立ち入りは出来ない。

堅石がそそり立つ
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 帰路は堅石を経由して戻ることにする。広葉樹林の中を峠の森自然公園に向かって下って行くとすぐに竪石分岐に着く。ここから左に折れて主尾根から派生する枝尾根を真っ直ぐ下る。結構な急坂なので雨の日は注意したい。この道も数年前に刈り払いがされて除染作業が終わっている。支尾根から沢状の窪に入ると目の前に見事にそそり立つ竪石(たていし)が出てくる。一見の価値はあるので花塚山に登ったら是非寄ってみてほしい。竪石から岩壁沿いに下りていくと峠の森キャンプ場からの道を合わせる。

1号休憩所まで来てひと休み(この四阿もすっかり朽ち果ててしまった)
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造林地も水源かん養保安林に指定されている
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花塚の里に戻った
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ホタルブクロ
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ゆっくり歩いても3時間40分ほどで駐車場に戻ったP8020168
 導標に従って尾根道をさらに下りて行き、左に折れて沢との合流点まで登り返す。ここで比曽堺から下ってくる道と合わさる。渇水期でもここと、次の小沢は水が取れる。トラバースして尾根を登り返ししばらく進むと1号休憩所の四阿に着く。この四阿も立入禁止だ。アカマツの林を通り急坂を下り、スギの造林地を下って行くと花塚の里に着く。

<GPSトラック>  往路=赤 復路=青
花塚山