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 口太山は川俣町と二本松市の境に位置する。口太山の名の起こりは、川俣町史によると左近衛中将にまで昇った歌人の藤原実方が詠んだ歌「みちのくの阿古屋の松を尋ねわび、身は朽人となるぞ悲しき」の朽人(クチヒト)がクチブトとなったとの説が有力のようだ。登山口は川俣町大綱木の不動坂バス停からと二本松市針道の夏無沼キャンプ場の2つがある。今日は不動坂バス停側の西馬道にある駐車場に車を止めて登ってみることにした。

<山名> 口太山(くちぶとやま)842.3m三等三角点峰
<山行期間> 2021年5月4日 (火)
<コースタイム>
不動坂登山口駐車場(9:14)→乳子岩(9:43)→猿の首取(10:00)→口太山(10:17,10:19)→ニリンソウ群生地(10:45,10:50)→不動坂登山口(11:03)
<メンバー>
和○(単独)

西馬道の口太山駐車場(20台ぐらいは駐車できそう)仮設トイレもある
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口太山の案内板
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農道を奥へと進む
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ヤエザクラが咲くキャンプ場(軽自動車はここにも止めることが出来る)
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口太山登山口にある水場
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木橋を渡って尾根に取り付く
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猿滑りの滝
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乳子岩へ寄ってみる
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猿の首取
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これが猿の首取岩だろうかP5040063
トウゴクミツバツツジが花を付ける
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ブナの木もある
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迷い平
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口太山の山頂はハイカーで賑わう
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 口太山の不動坂側に舗装された駐車場があり20台程度は止めることが出来る。道はこの先もキャンプ場まで続いているが、路肩が弱いので、軽自動車以外の乗り入れはできない。里山の雰囲気を味わうには登山者用の駐車場に車を止めて歩くのが良いだろう。正面に口太山の山頂が見える。農道を登っていくと口太山キャンプ場に着く。以前は水もトイレも無い、ただの広場だったが、訪れるハイカーも多いので15年ほど前に水場と簡易トイレが整備された。また、同じ時期にキャンプ場から石尊神社への尾根道に取り付く登山道(上級者コース)も整備された。今回は見所の多い猿の首取コースを登って、石尊神社の尾根を下ってキャンプ場に戻ってくる循環ルートを歩くことにした。ただし石尊神社コースの尾根下りは急なので充分注意したい。
 キャンプ場から真っ直ぐに進むと造林地に入り沢を渡る。対岸を小沢に沿って進むと猿滑りの滝が出てくるので左に折れて尾根へと上がる。乳子岩は尾根を跨いで更に進む。近いので寄り道してみよう。登山道に戻ったら山頂を目指す。尾根が狭まると猿の首取の岩場に着く。足元が悪いので注意しよう。更に登って行くと尾根は一旦平になり迷い平に着く。ここまで来れば山頂は近い。ミズナラなどの広葉樹林が新芽を出し始め淡い緑が目に優しい。ひと登りで展望の利く口太山の山頂に到着である。

山頂からの眺めは良い
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吾妻山、安達太良山が正面に見える
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山頂にある鳥瞰図
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 山頂はちょっとした広場になっていて西側が開けている。遠望も利き吾妻、安達太良が良く見える。連休中日で天気も良いのでたくさんの人で賑わっていた。密を避けて山頂からの写真を撮ったらすぐに下山するとにした。

山頂直下にある石尊神社
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石尊神社コースは急坂が続く
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キャンプ場に戻る分岐点(右へと進む、左は民家の庭先に出る)
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ニリンソウの群生地
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エンレイソウ
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ヒトリシズカ
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 山頂直下に石尊神社があり尾根伝いに急坂を下る。ロープが張ってあるところもあるが、ゆっくり注意して下ろう。途中にはミツバツヅジの群生地があるのだが、先日の霜の被害だろうか先端が黒ずんでた。高度を250mほど下げると分岐標識が出てくる。キャンプ場に戻るには右に折れて下がっていく。小沢沿いの窪になるので道は滑りやすい。やがてニリンソウの群生地に出る。今日の目的の一つはここに来ることだった。ニリンソウも見事だが、エンレイソウやヒトリシズカも花を付け目を楽しませてくれる。

ヤマエンゴグサ?
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途中にもニリンソウが咲き誇る
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ホトケノザ
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キャンプ場へと進む
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 山頂で休まなかった分は、このお花畑で写真を撮って過ごした。やはり口太山は今の季節がお勧めである。もう少し早いとキクザキイチゲも見ることも出来るが、やはりニリンソウが良い。ニリンソウ群生地からキャンプ場へはすぐである。口太山には不動坂からの登山口以外に夏無沼からの登山路があるので機会があれば訪れてみては。2020年の夏無沼からの調査記録はこちら.....
 
<概念図>
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<GPSトラック>  往路=赤 復路=青
口太山
2021.05.04_口太山(地理院地図)