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 木幡山の山頂は川俣町に入るが、木幡山の隠津島(おきつしま)神社は二本松市(旧東和町木幡)にあり、有名な旗祭りは毎年12月の第1日曜日に行われる。この祭りは九百年前の前九年の役(天喜五年)で源頼義、頼家親子が戦いに敗れ、木幡山に戦勝を祈願したところ、その夜から雪で木々は真っ白になり、攻め寄せた阿倍頼良子貞任らの軍は、それを源氏の白旗と見誤り大軍が木幡山に立てこもっていると勘違いし戦わずして敗退したと言い伝えられたもので、日本三大旗祭と言われている勇壮な祭である。そのような歴史もあって、木幡山は川俣町に位置しながらも東和町木幡の山として広く知られている。
 隠津島神社の参道入口は木幡郵便局で、旗立もあるのですぐに分かる。ここから1キロほど東に進むと左に大きな一の鳥居が見えるので左に折れて登って行くとクライミングボードのある広場があって車はここに止めることができる。木幡山へは隠津島神社の遙拝所から参道を登っていくか、一段上にある林道桜畑木幡山線の参道入口から入るのだが、せっかく木幡山に登るのであれば麓から歩いてみたい。

<山名> 木幡山(こはたやま)666.1m二等三角点峰
<山行期間> 2021年5月4日 (火)
<コースタイム>
クライミングボード・駐車場(11:25)→遙拝殿(11:29)→三重塔(11:58)→経塚(12:14,12:18)→木幡山(12:26)→鷹取場(12:57,13:13)→羽山神社(13:18)→林道桜畑子木幡山線・羽山神社入口(13:31)→遙拝殿(13:54)→駐車場(13:58)
<メンバー>
和○(単独)

大きな一の鳥居が目印
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クライミングボードのある広場に車を止める
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木幡山はふくしまの遊歩道50選にも選ばれている
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遙拝殿のところにある隠津島神社案内図
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遙拝殿からスタート
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二の鳥居をくぐって参道へ足を踏み入れる
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参道脇にある四町石(よんちょういし)
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林道桜畑木幡山線からの参道を合わせる八町石を過ぎ、あずまやから展望台へと寄ってみる
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展望台からは安達太良山が正面に見える
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展望台から一段上がると門神社と木幡の大杉があるP5040205
さすが木幡山隠津島神社の三重塔は立派だ
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本殿
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岩肌に刻まれた木幡山三十三観音
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一番奥にある養蚕神社
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養蚕神社の左側を抜けて経塚へ向かう山道に入る
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奥に木幡山経塚群(6基)、これは西端にある花崗片摩岩の立石
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木幡山経塚群の説明板
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木幡山の山頂へ向かう途中で見たフデリンドウ
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樹林の中を進む
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木幡山山頂は木々に囲まれ展望は無い
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山頂の二等三角点
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チゴユリも咲いていた
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 遙拝殿の前を通り、二の鳥居をくぐって参道に入る。前回訪れたときには大雨で崩落が酷かったが今では整備されて歩きやすくなっていた。参道を登りはじめて15分ほどで林道桜畑木幡山線に出る。林道の参道入口にはトイレと手水舎のある駐車場があって大きな案内板も設置されている。参拝が目的であれば、ここ八町石の参道から入ると良い。
 麓から登ってきた参道とは八町石で出合いコンクリートの階段に変わる。左にあずまやがあり、ここから展望台への道が左に分かれる。展望台には石のテーブルとベンチがあり、正面に安達太良を望むことが出来る。参道に戻るには、登ってきた道を下っても良いが、一段上がると門神社の裏に出る。木幡の大杉もここにある。
 少し先へ進むと三重塔が見えてくる。三重塔の右側を抜けると鷹取場への道だが、木幡山へは正面の本殿への石段を登る。本殿左側に小さな養蚕神社があり社務所との道の間に奥の養蚕神社へと続く道があるので進んでいく。右手に岩肌に刻まれた木幡山三十三観音がある。山中に点在する三十三観音だが、ここでは1~6番観音を見ることが出来る。
 神社敷地の一番奥にあるのが養蚕神社で、その他にも熊野神社、八坂神社、疱瘡神社、白山神社、足尾神社などの末社が建っている。さて経塚へと向かってみよう。養蚕神社の左側から回り込むように進むと山道に変わり経塚群のあるピークへと登って行く。経塚は6基あり、すでに盗掘されて当時の面影はこんもりした小さな塚だけが辛うじて面影を残す程度である。
 山頂へは尾根伝いに進む。途中でフデリンドウを見つけた。色づいたフデリンドウと白いフデリンドウが咲いていて何故か儲けたような感じ。山頂までは10分とかからない。二等三角点を持つ木幡山だが残念ながら木々に囲まれて展望は無い。鷹取場まで行って昼食にしよう。

鷹取場への道を進む
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展望が利く鷹取場に着く
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吾妻、安達太良が一望できる絶好のビューポイントだ
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のんびりと昼食休憩(40%減塩ラーメンのおかげで血圧は正常値)
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 山頂から経塚群の手前まで戻り、トラバース道を下って鷹取場へと向かう。トラバース道はあまり歩かれていないのと標識が無いので見逃さないように注意したい。次に三重塔への道を右に分けると登りになりアップダウンをしながら672m標高点ピークを越えると鷹取場に着く。
 鷹取場の展望は木幡山一番のビューポイントで、吾妻、安達太良が一望できる。少し遅くなったがお昼休憩はここでと決めていた。平らな石は休憩するために置かれているもので足を伸ばしノンビリとした時間を過ごす。

戻って羽山神社へと向かう
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羽山神社
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二十二番正観世音菩薩脇の朽ち果てた祠
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こちらが岩に刻まれた二十二番正観世音菩薩
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林道の脇の岩に刻まれた観世音菩薩
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堀切された参道を下る
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二の鳥居が見えてきた
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 鷹取場で休んだら羽山神社に寄ってから下ることにする。来た道を少し戻ると羽山神社への道が分岐する。標識もあるので間違うことは無い。トラバースするように下って行くと大岩があり岩の下に羽山神社が祀られている。つづら折れに参道を下り始める二十二番正観世音菩薩がある。更に参道を下って行くと林道桜畑木幡山線に出る。
 この新緑の時期、木幡山の林道歩きも悪くない。八町石の参道入口の駐車場を右に見て少し行くと登ってきた二の鳥居への参道を左に分ける。堀切された山道の参道を下っていくと出発点の遙拝殿に着く。

<概念図>
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<GPSトラック>  往路=赤 復路=青